「あー、ちょっとそこの子ー?ひかちゃんいるー?
せーとかいちょーのひかちゃーん。やましろひかちゃーん」


1年生とは言え、あたしのことを知っている人がどれくらいいるか分からない今。
マコちゃんに光のクラスをのぞいてもらっている。



「あー!自称山城君の彼女さんだ!!
握手してください!」



後ろから女の子に声をかけられた。
握手?
意味が分からない。



「山城君に構ってもらえなくて騒動起こすことにハマってるって聞きました!」




は…?



それも意味が分からない。




困惑していると。


「光なら…無断欠席中っすよ」


またもや後ろから。

敬吾くんが教えてくれた。



「無断欠席…」



「生徒会長が無断欠席っすよ。電話も繋がらないし。なにやってんすかね」



敬吾くんにも何も言ってないんだ。




「そっか、ありがと」



「もしなんか分かったら教えてください。一発かましてやるんで」



冗談ぽく拳を握った敬吾くん。
彼が光の友達になってくれてよかった。