16時45分




お昼休みの騒動のせいで

変態男子
あたし
綾美
の4人は放課後、職員室に呼ばれた。



『僕は悪くないよー?
あおいんがいじめられてたから助けてあげたのー』


『あたしはこいつにはなにもしてない。なのに殴られた』



『殴ったっけー?僕そんな暴力的ぢゃないよー。ちょっと肩が当たったのと、手が滑って押し倒しちゃっただけぢゃーん』


『それを殴ったって言うんだよ』



『言わないよねー?』



なんて会話を延々と続けていた変態男子と綾美。



そして今は。



光とあたしと。



なぜか変態男子が一緒に帰っている。



「なんであんたがいんの」



変態な男子とは極力関わらないようにしようと考えていたのに。


「え?もう友達でしょ?」



「なった覚えはない」



あたし、かなり冷たいな。



「ねぇねぇ、変態男子って呼ぶのやめない?」



「だって変態じゃん」



「確かにちょっと変わってるけどー。
まこっちって呼んでよ」



「やだ」



「なんで?」



「気持ち悪いから」



「じゃあ…」

「猿山くん」



「あ、思い出してくれたんだ!ありがとー。でもそれはやだ」


文句の多いやつ。


「まことくん」



「やだやだやだやだやだー。
仕方ないなぁ。マコちゃんって呼ばせてあげるよ」



「マコちゃん…」




「なにー?まだだめ?」



「ううん。なんかしっくりくるね。マコちゃん」



言った瞬間目を輝かせたマコちゃん。



「ありがとー!僕ねー。女の子になりたいからちゃん付けで呼ばれるの、憧れてたんだー!」



「やっぱりキモい」



「やめてー!僕をいじめないで!!!」



めんどくさそうだけど。

それでもこの先ずっと関わっていくことになる相手だったとは。
思いもしなかった。