「ホントにごめんなさい…」

やっぱり違う。
この人じゃないんだ…。


あれはもう何年前のことだろう?
初めて会った日。そんなの私だって覚えてない。
あなたは、いつの間にかわたしの心の中に住んでいたんだ。気づかぬうちに…。

いっその事気づかなければよかったのに………。


どうせ、私はあなたに手が届かない。
だからもうどうだっていい。
どうにでもなれ。

そう思って、今まで何人もの人を傷付けてきたんだろう?
良くないって分かってる。
でも、自分のなかにいる悪魔に言われるんだ。
『どうせ、あいつは手に入らない…』
分かってる。
そんなこと私が一番良く分かってるんだ。

今まで何人もの人を傷付けてきた…。
そんな分際であなたに言えることなんて、本当は何一つ無いんだ。

でも…これだけは…どうしても言わせて欲しいの。
今までも、そしてこれからも、あなただけをずっと見ていたいんです。
それがたとえ、叶わない願いだとしても…。