ブラック俺様なおき様





「さっきから思ってたんだけど、なんで敬語なわけ?」





ん?? 先輩に敬語使うのって普通だよね??





「えと、先輩ですよね?」





「ぷっ。」





あれ。私いま笑われた!?





「めいちゃん、あのね、俺らためだから。」





「えっ!!」





まさかタメだったとは…




みためも大人っぽいし…




「スリッパの色見たらわかるじゃん」




あ、そうか。




急いでたから全然きにしてなかった。




って、絶対ばかにしてるよね!?




「しかも体育館の場所わかんないの? ちょーうけるんだけど」




「方向音痴なの!!」




また人をばかにして!!




「くくくっ……」




なっ!!
まだ笑ってるし!!




「めいちゃんっておもしろいね」




どんだけ人をばかにするんだよ!




ほんとむかつく。
イケメンだからなおさらむかつく。




なんか今日はついてないな。




でもでも、あの先輩にあえるからいいもんねーだ!




「おい。」




「なんですか?」



この人、えっと、名前は桐生くんだっけ??




「ついたけど。」




無愛想でなんかこわいよー…
ま、もう関わらないからいいけど。




「途中からめいちゃん一言もしゃべんなくなったけどどーかした?」



どーやら一言も喋ってなかったらしい。




しゃべるきにもならないよ!
こっちは怒ってんだからね!!




「いえ…別に…」