私は学校が終わると1人でズカズカと学校を出た


りかは部活


だから帰る人がいない


中学のときは1人で帰るのが日課になっていた


はずだけど…


「美里! 先帰るなんてひでーよ」


後ろから声が聞こえて思わず振り返った


「せ、先輩…」


そこに立っていたのは先輩


私の初めての彼氏


懐かしすぎる再会に私は思わず抱き付いてしまいそうだった


でもこの男は最低なやつ


そう脳裏に焼きつけて私はまた歩き出した


「ちょっと! 無視なんてあり得ねーよ!」


先輩は私のあとをついて歩いた


もう!


付いてこないでよ…


「あの! 何なんですか!?」


私は後ろを向いて先輩を睨み付けた


「どうしたんだよ… 俺キレるようなことしたかな…」


先輩の悲しそうな表情に思わず見とれてしまった


そういえばこんな人だったっけ…


先輩は人一倍寂しがりやなんだ


「わかりました… 一緒に帰ります…」


私は諦めて先輩と帰ることにした