君のためならいくらでも

「うちの運転手が迷惑かけてゴメン。
入院費はちゃんと出すし。運転手はクビにしたから。」

彼は申し訳なさそうな顔をしながら言った。

「馬鹿!ミカが車にぶつかったのにクビになんてしちゃだめだよ!」

そう怒りながらいった…
そこからも延々と私の説教が始まり落ち着いた頃、はじめて彼は私が通う幼稚園の制服を着ている事に気がついた。

「同じ幼稚園なんだね!
私はミカ!」

彼はさっきまで怒っていた、私の変化に驚いたのか、きょとーんとしている。

「ぼ、僕は風間だよ。」

そう…
私達の出会いは交通事故だったのだ。