そのまま歩いていると、ある場所についた。

そこには10人程度のかっぱの集まりができている。そもそも10人という数え方でいいのかも分からないが。

輪になってそれぞれ雑談している中に、
フィロンは私を連れ込んだ。

「みなさん、紹介します!新しい仲間を連れてきたよ。ルナンシー。よろしくお願いします。」

彼は私の頭をグイッと下げた。

同時に、消えそうな拍手やら、ヒソヒソつぶやく声やらが聞こえる。

ル、ルナンシーって何よ。私のこと?それに、あまり歓迎されてないみたいじゃない。

「みんなに詳しいことは今度話すよ!彼女は他の街から引っ越してきたばかりだから今日はもう帰ろうと思うんだ。」

勝手にデタラメを話すフィロンに対し、グループの中の一人が明るい声で答える。

「そうね、それがいいわ。私はスザリンよ。よろしくね。ルナンシー、またお話ししましょう。」

スザリンはピンク色のリボンを頭につけていた。