閉じていた目をうっすら開くと、そこには自分の体と同じ緑色の物体が2本足で立っている。

「よく来ましたね、奈留さん。」

大きさはそれほどない。私と同じ身長かそれより大きいくらいで160cm弱であろう。

全身ミドリでとんがった口に頭上のお皿。丸まった背中には大きな甲羅。

何が起こっているのか全く状況が掴めないが、唯一分かることは今喋っているのは、かっぱだ、ということ。

ここでようやくハッとした。

そうか。わたしもカッパになってしまったのか。

やっと自分の体の不気味な変化の正体を知った。

顔と頭を触ってみると確かにかっぱ特有のそれらがあった