「…神代?」




みんなが一斉に動きを止める。




「来るの?」


「呼ぶのか?」


「え、来る?」




みんなは無表情で優芽は見つめる。




「いやいや、呼ばないから。」




「来ないの?」


「呼ばないのか。」


「え、来ない?」




…みんな、どうして欲しいわけ?


優芽は「はぁ」とため息をつく。




「来てほしいの?来て欲しくないの?」


「「どっちでもいい」」




なんだよ。


嫌がらせか?嫌がらせなのか?




優芽は再びため息をつき、教科書を開いた。




「勉強するの?」


凜羽が教科書を覗き込んでいる。




「まぁね。することないし。」


「教室行かないの?」


「自分でやったほうが効率いいよ。紅茶飲めるし。」




優芽はそう言いながらミルクティーの入ったカップを口元に運ぶ。




「よし、あたしもやろ。」


凜羽は鞄からノートと筆箱を取り出した。





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