あたし、優芽の周りは銃刀法違反やら軽犯罪法違反やら騒がしい。


先月王子様に手を引かれたあの日から、女子の視線が欝陶しくてしかたない。


目の前で戦いは勃発するし…、いや戦いになるのは知ってたけど…。




…それにしても、あの小鳥ちゃん可愛いかったなぁ♪


と半分浮かれて、優芽は廊下を歩いていた。




優芽は成績優秀、女子誰もが羨むほど可愛い。


赤と黒のチェックのスカートがとても似合ってて、この学園の制服はあなたのような人ためにデザインされたのです、と物語っているよう。


スタイル抜群、すれ違えば誰だってその美貌に振り返る。


と、大袈裟に言ってみるが嘘ではない。




「優芽、おはよう!」


「凜羽!」




凜羽は相変わらず、後ろに黒神を引き連れても廊下を堂々と歩いている。


凜羽も優芽と変わらず美人で、かつ女子の間ではファンクラブが出来るほどかっこいいと言われる。


つまり二人はこの学園では有名人なのだ。




「そういえばなんで優芽はリボンのままなの?」