へたばった黒神を抱え上げる凜羽。




「君の子、弱いね。」




恭弥はつまらない、と身を翻す。


トンファーをシュっと回すとそれはたちまち鳥になって、恭弥の頭へと留まった。




「黒神さんを元に戻したのなんてあたしと、あんたくらいだよ。」


「それは光栄だね。」




恭弥は言葉とは裏腹に、すでに無表情を決め込んでいる。




「いいよ、また来る。」


「今度はノックを忘れずに。」




ぷいと首を振って、凜羽は資料室を後にした。




「優芽も帰ったほうがいいよ。授業、始まるだろ。」


「う、うん。」




優芽は凜羽を追いかけるように、資料室を後にした…。





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