学校一の王子の恋愛ゲーム



「さぁ、優芽さんどぞ♪」




い、いいのかな…。


でも部外者を入れるなとか何も言われてないし…。




優芽はドアノブを押して右に回して引いた。


ドアは優芽に従って、外側に開いた。




「おぉー。」




感心する凜羽。


だけど…。




「やぁ、優芽。やっぱり来てくれたんだ?」




にこやかな笑顔を向ける恭弥。




「…ま…まぁね。」




ではっ。


優芽は言って資料室を出ようとした。




「待ちなよ。」




すかさず恭弥は優芽を呼び止める。


そこに…。




『ぱしッ』




「…わぉ、やるね君。」


「まぁね、だてに黒神さんといるわけじゃないよ。」




凜羽が振るった刀の柄を素手で受け止めた恭弥は、ぱしっと柄を突き放した。




「君に構ってるひまはないんだ。」


「そう?ひまそうだけど。」




凜羽は刀を肩に抱えて、片方の手を腰にやった。