「―まだ潜伏先はわかってへんけど、長州が京に集まってきてるみたいなんや」

「長州が…?集結の目的は何なんだ…?」

「わからへん…それで、“桝屋”っちゅう店に桝屋喜右衛門ゆうやつがおるんやけど…」

「そいつが何か知ってると」


土方の言葉にコクりと頷く山崎


「木村くんは何か知らないかね?」


近藤さんの言葉に三人が私をみる


「今日の日付は?」

「元治元年6月1日だ」

「6月1日…」


年号はわからないけど、確か5日は新撰組が有名になった池田屋

なら、その桝屋の人はたぶん古高

あと倉からいろいろ出てくるんだっけ?


「山崎、(桝屋の倉を調べろ)。確信は無いが(たぶんこれは池田屋事件だと思う)」

「へ?何て?」

「だから、(桝屋の倉)!」