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長い長い闇が消えた

朝、隊のみんなにはお圭さんと祐姫ちゃんは急遽離隊したと伝えられた

突然の知らせに涙するものもいれば、怒るものもいた

祐姫ちゃんの事情を知っている幹部だけに真実を告げられた

平助たちは祐姫ちゃんの謎の消失に言葉を失いただ涙を流した

そして、祐姫ちゃんが幸せでいるように願った

僕はその光景をただぼんやりと眺めていた


祐姫ちゃんはどこにいったの?

さっきまであった重みは…?

さっきまで抱き抱えてたのは…?


考えても考えてもわからない僕は脱け殻のように空を眺めた


「祐姫ちゃん…」


さっきまで彼女がいた腕で自分を抱き締めた

彼女がいた日々が走馬灯のように頭のなかを過っていく

まるで夢のような日々だった

ふと、本当に夢だったんじゃないかと思うほどで

それでも現実だったと思えるのはみんなが泣いているからだろうか