「胸がドキドキする」 「え…?」 「タカユキのことを考えると胸が苦しくなる。顔が熱くなる。触れたところも熱くなる。これななんだ?」 そこまで言うと、女はきょとんとしてふふっと笑った。 「嫌ですねぇ。それは恋ですよ」 「コ、イ?」 コイ。こい。コイ? 「コイ……だと?」 「えぇ。あなたはそのタカユキさんに恋してるんですよ」