「どんな手を使ってでも虹真をアメリカには行かせねぇ」

「何でだよ!!この頑固親父」

「口の聞き方に気を付けろ。クソガキ」






結局、話はまたふりだしか







「………………廊下まで響いてる」

「詩或!!」





何で詩或がここに?





「恭、虹真も小さな子供じゃない。あの子の好きにさせな」

「だけど」

「恭」

「………………わかった」




おぉ、流石弱点






「世或」

「はい」

「あんたも小さな子供じゃないんだから頭使え」

「すんません」

「非常識だろうが。怒鳴り込みなんて」

「あい」







詩或は恭の弱点でもあるが俺も逆らえない為俺の弱点でもあった







「世或は最優秀落としたんだから、アメリカには1人で行け。あとはどうするのか虹真が決めること」

「「はい」」


「分かったなら虹真に会ってあげなさい」

「うん」





俺は控え室を出て客席に向かった