「虹真、そこのお皿取って」
俺と柚は焼く係
「おら、焼けたぞ」
「おい!!まだ食って……んぐ!!」
「おらおら、俺の焼いた肉が食えねぇのかよ」
「どごのぢんびだだ!!(どこのチンピラだ)」
焼けた肉を片っ端から親父と世瑠くんの口に突っ込む
普段の仕返しだ
「おい、虹真との出会いを詳しく聞かせろよ」
「一瑠くん酒くせぇ」
どんだけ呑んだんだよ
まだ始まって数十分だぞ?
「ららも聞きたぁ~い」
「ららちゃんもくせぇ」
「私も聞きたいな」
「奈々莉ちゃんまで…………」
出会いって言われてもな…………
「撮影の見学して
一目惚れして
告白した」
「え?それだけ?」
「マジな話。虹真は俺が好きとか分かってないから」
「なんつーかお前馬鹿だな」
「一瑠くんに言われたくない」
「ほんと架也そっくり」
えぇ…………
地味にへこむな



