「虹真は大変だよ」
「叶瑠くんも知ってんの?」
「撮影してるの見たんだ。モデルとしての素質は抜群だが天然だよな」
「やっぱりそうなんだ」
「まぁ、頑張れ」
「うん」
虹真が俺に惚れたらいい話だろ
絶対惚れさせる
「そんな世或にプレゼント」
「何?」
「明日モデルして」
「だからモデルはしないって」
「明日女モデル…………虹真にするから」
「やる」
相手は虹真
そら、やる気出ますよ
なんだかんだ俺モデルやらされてる
何だか叶瑠くんと親父の手のひらで転がされてる気分だ
「顔は出さないからね」
「はーい」
「………………叶瑠くんって性格悪い」
「そんなことない」
「詩或に言ってやる」
「それだけはやめて!!」
親父や詩或の兄弟は詩或には勝てないことくらい知ってる
困った時は詩或だ
「ベルトあげないよ」
「うわ…………叶瑠くん最悪」
「撮影始めるよ~」
「やっぱ性格悪いな!!」
くそ…………
やっぱり家出したい



