「車谷さん!!」
「マネージャー…………?」
「なったのよ!!」
「へ?」
「写真集の売り上げが過去最高で…………あなたがあの初瀬詩或さんを抜いたのよ!!」
詩或さんを抜いた…………
私が…………
「車谷さんがトップ!?」
「凄い!!おめでとう!!」
せいくん
夢が叶いましたよ
「それでは優勝した初瀬さんからお言葉を頂きます」
テレビの中のせいくん
目にはうっすら涙が見えます
ふふっ…………
せいくんも泣いてますね
「虹真!!」
「っ!?」
突然私の名を呼ぶ
「迎えに行くから!!」
「…………はい」
テレビだから返事なんて届かないのに
せいくんはわかったのか安心したように笑っていました
「えぇ!?あの初瀬世或の彼女なの!?」
控え室は大騒ぎ
「…………はい」
もう自信を持って言えます
「私の大好きな彼氏です」
私が彼女だと
せいくん
1秒でも早く貴方に会いたいです
会って
抱き締めて下さい
キスして下さい
好きと言って下さい
離れていた時間が嘘のように



