それからはがむしゃらに仕事して
いよいよ
「ただいま~」
「ウィル!!よく間に合ったな」
「クラス替えは飛び級が出来る唯一の手段だからね」
クラス替えが始まる
何百人といるこのモデルの中からクラスの位を1つでも上げることは大変だ
それでも俺は
俺の大切な人を迎えに行く為に
「初瀬世或です」
この舞台に立つ
「私服、水着、自己アピール…………これだけか」
たったの3つの項目で自分を魅せる
テクニックや才能も必要
あとは運だ
なるようになるしかない
「日本で面白い子と撮影したんだ」
「へぇ」
「なんでも好きな人の隣に立つ為に日本のトップに立つらしいよ」
「………………え」
ウィルは撮影した人の名前を言わないが俺には分かる
「頑張ってるのか…………」
「それで写真集を出したらしいよ」
「…………俺も負けてられないな」
「…………セイアが笑っているの初めて見まシタ」
「は?」
「いつも仕事用のsmileでしたから」
そうか…………
俺
笑えてなかったのか



