ニオウイン
今日はここ、二王院高等学校の華麗なる入学式。
そしてここが今日から俺の通う学校だ。

「何回も通ったことある校門だからなぁ、桜も見飽きちまったな。」
                 カナメ
そう。何てったって俺の父・二王院 要はこの学校の理事長なのだ。
だから、いつでも通れるようになっていてこの学校では俺は理事長の息子として有名人だ。
             カイト
そんな俺の名前は『二王院 海斗』。


「それにしても俺に婚約者がいるなんていきなり言われてもよぉ、全く困ったもんだ。」
と言いながらも俺は足を早ませ自分の教室へと向かった。



俺に婚約者がいると知ったのは昨日の晩の事。


俺は寝る準備をしていたため和室に布団をかけている最中だった。そこにガラッと音を立て戸を開けた父が来た。
父はすぐさま話があると言って俺を座らせた。

「一体話って何ですか。父上。」


「お前、好きな奴はいるか。」

「.....は?」

「いるのか...?」
「いやっ、いませんけど...いきなり何聞いてくるんですか。」

「それはな、お前に婚約者がいると伝えたかったからだ。」


「は~そーですか...って、んっっっ!!?? ちょ、話が理解でき「だからお前に婚約者が「もう分かった分かった!!」

「で、まずその婚約者とは一体誰ですか。」
「明日、入学式が終わり次第部活見学がある。その時お前は『解決部』に行け。『有村 麻奈子』っていう子がいるはずだ。いいな...?」

「は、はい...」