カンナとトゥーヴァはおしゃべりをしながら、その時を待った。
女同士だからか、話題に尽きることがなかった。
トゥーヴァに敬語だったカンナヅキも、いつのまにかくだけた喋りになって楽しそうに話していた。
「前のセイレーン討伐はどうやって討伐したの?」
そうカンナヅキが尋ねると、トゥーヴァは当時の事を思い出すように、そうだな、と答えると話し始めた。
「あれは私がこのギルドに入って間もなかったな。…倒した方法は簡単だ。私の魔法で奴の魔法を使えなくして、後は肉弾戦に入るだけだぞ。魔法が使えないセイレーンなど赤子の手を捻るようなもの。簡単な依頼だった。…だからといって油断したわけでもないのだが」
トゥーヴァも、セイレーンの次の復活の時間を知っているのだろう。トゥーヴァは難しい顔をすると、黙り込んだ。
もともと口数の少ないトゥーヴァなのだ、今回カンナヅキと打ち解け楽しそうに話すトゥーヴァを見るのは、長年見ていた男の子ですら新鮮に感じられた。
それから数十分、数時間、ディエヴァ…いや、セイレーンに動きがないか、待ち続けた。
「見張り、変わろうか?…寝た方がいいでしょ」
ずっと外を見ている男の子を気遣って、カンナヅキはそう言ったが男の子は優しく首を横に振った。
「大丈夫だよ、僕も仮眠とっておいたから」
「え?いつ…⁇」
カンナヅキが眠った時には男の子は眠っていなかったし、起きた時にはもうすでに男の子は起きていた。
一体、いつ寝たというのか、カンナヅキは不思議だった。
すると男の子は眉を下げ笑いながら、こう言った。
「あれ?お姉さん気づいてなかったの?…あの後僕もすぐ一緒に寝たんだけど、やっぱり爆睡してたんだね」
男の子はくすくすと笑った。
「それに、僕が寝てたらお姉さんすごい抱きついてくるんだもん、びっくりしたよ。…ほら、胸とか、ね?」
まだ男の子はくすくすと笑っているが、少し照れているようにも見えるが月明かりだけではわからない。
「…ぼーやのくせにっ!!」
この後、カンナヅキの羞恥の一撃が男の子を襲った。


