吸血鬼とヒキコモリ少年

どのくらい眠っていただろうか。

目を覚ますと、そこには見慣れない風景が広がっていた。


「……え…?」


俺は半身を起こして周りを見渡す。


赤茶色の天井にシャンデリア。
暖炉もあって、部屋が異常に馬鹿でかい。

俺が今眠っているベットだって、ダブルベットだし、おまけに天蓋までついている。


「な…なんだ、ここ……?」


俺はベットから下り、部屋の中を歩き回る。

他にも本棚や椅子、机、花瓶などが置かれており、そのどれもが絢爛豪華で立派なものだった。


部屋の隅には綺麗にラッピングされた大小様々な形のプレゼントの箱が山積みで置いてある。


俺は困惑する頭を必死に動かして現状を理解しようとする。

そして、一つの結論に辿り着いた。


「…夢……なのか…?」