「まぁ、でも、」 と彼は、私と向き合った。 無邪気な悪意が私を刺した。 「俺がフリーなら菜々にアピってたかも」 本当に酷い男だ。 ヘドが出ながらも、体が熱くなって途端に泣き出したくなるような私は、 救いようもないバカな女だ。 「私にも選ぶ権利あるんで、却下します」 そして、愚かだ。 <エンド