【孝サイド】


エリアルがいなくなって、床にへたり込んだ。

複雑な気持ちだった。


それから……どれだけ呆然としていたのか、
電話が鳴ったので慌てて取りに立ち上がった。

もしかしたら、姉さんかもしれない。

――そんな、わずかな希望を抱えて。


「はい、もしもし……!?」


『こんばんびー。
……タカちゃーん?』

相手は、豊丸だった。