それでも何とか受け取ってポケットに収めると、
セレナさんはにっこり笑って頷いた。
その時、ちょうどドアにノックがあった。
セレナさんがふいっと俺から離れて、
「はい、どうぞ」
「失礼します」
入ってきたのは、さっきの日本人シスターだった。
二人は小声で手短に何かを話すと、
さっさと部屋から出て行ってしまった。
「……えーと」
ぽつんと部屋に残されて、
俺は一体どうしたらいいんだ?
俺はとりあえず、すっかりぬるくなった紅茶に、やっと口を付けた。
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