結局、俺が手出しする事無く、セレナさんは破片をてきぱきと片付け、 こぼれたお茶をさっと雑巾で拭き、 先ほどと同じ合い向いに座る――と思いきや。 彼女は、俺の真隣に座った。 さっきとは何かが違う。 彼女はどこか、思いつめたような顔をしていた。 「あの……?」 俺が切り出すと、彼女は困ったように俺の目をじっと見据えた。 (近い近い!) 「大変申し上げにくいのですが… …私、あなたの匂いの中に、奇妙な片鱗を見付けました。 ヒトの匂いとは別の、生き物の匂いを……」