(これでいいんだ、こうした方が楽なんだ) (人生は長ければ長いほど失うものばかりが増えていく。 こうやって、涙ばかり流す……) (そして心を埋めようとしてヒトと接して、 失ってまた泣いて……その連鎖を終わらせるには、 これしか方法は無い) (……命を、終わらせるしか……) エリアルは、腕を振り下ろす瞬間、目を瞑った。 まるで、見たくない現実から目を逸らすように……。