「うるさい!私はあいつを利用しただけよ!

世間知らずのお嬢様を、ただ私の都合に合わせて、
日本に連れて来ただけ……。


だって、あの子は私の隠れ蓑だもの!


どうせ、その為だけに拾ったのよ……」


セレナは、俺を脅すように言った。

だけど、さっきと何かが違う。

言葉はどんどん弱くなり、虚勢を張っているようにしか、聞こえなくなった。



よく見ると、いつの間にかセレナの瞳は、茶色になっていた。



……赤くない、これが、彼女の本来の瞳の色か。