チャペルの中は、真っ暗だった。

「誰だ!!」

びくっ!

中から、知らない女の声がした。

……これが、セレナの声?

俺は、ごくりと唾を飲み込んで、言った。

「姉さんを返せ!」

すると、しばらくしてから、
同じ声で「ああ……」と帰って来た。