セレナは、立ち上がった。

エリアルの頭が、床に音を立ててぶつかった。

……だけど、いつまで経っても起きる気配が無い。

変だ、そんなに大した量は吸ってないのに……。
 


ドバーン……!



背後の扉が勢いよく開いて、セレナは同時に振り向いた。


そこで息を切らせていたのは、先日まで松葉杖を突いていた、
学ランの少年だった。