だけど今、物が壊れる音は止んでいる。 まさか……決着が着いたって事か? だとしたら、エリアルは……。 「何で、ここにいるんですか?」 俺は、正直に尋ねた。 彼女は、きょとんとした顔をする。 「……さっき、ここに外人男が来たはずなんですけど」 「ああ、それだったら」 チャペルの方に。 セレナさんは、チャペルがあるであろう方向を指差した。 「違う、俺が言いたいのはそういう事じゃない」 自然と、声に力が籠った。