そう呟くと、彼は紙幣を何枚か給仕に渡して、 さっさと店を後にした。 セレナは、期待を裏切られたような、 諦めたような気分になった。 しかし、その時セレナははっとした。 エリアルの残り香。 酒や煙草の匂いで、 店内は独特の空気に包まれていたが、それは間違いなく……。 自分と同じ、吸血鬼の匂いだった。