「瑠音〜。ここ分かんないから教えて?」
授業中にも関わらずノートを持ち、後ろのあたしの席の方に振り向くこの超
美少女。
この子が今のあたしの親友であり、大切な人。
白咲香恋。
「分かった。えーっと…ここはね………。」
あたしが勉強の解説をしている時もノートじゃなくてじっとあたしを見つめ
てくる。
そんな可愛い目で見られたら、教えることに集中できないっつーの。
「ありがと!瑠音天才!ホント大好き!」
次はキラッキラの香恋スマイルをあたしに向けてくる。
きっと男子だったらいちころだろうなぁ、なんて思いながら、あたしは再び
頬杖をついて授業に参加する。
あたしたちのこの会話を羨ましそうに聞いている人がいたとも知らずに。
