「やっぱり近くで見ても可愛なぁ。」
軽く笑いながらそう言う西園寺先輩。
「か、からかわないでくださいっ!」
あたしはそう言って、西園寺先輩の胸を押すけど、ビクともしない。
すると、西園寺先輩はフッと笑い、次はお互いの鼻がつくくらいの距離まで
近づく。
なんだかあたしの心臓のドキドキが聞こえそうで少し恥ずかしかった。
でも、やっぱり恐怖と焦りがあたしから抜けることはない。
「如月さんはほんとに可愛いね。」
あたしの目をじっと見ながらそう言う、西園寺先輩。
あたしはこの超至近距離でどこを見たらいいのかわかんないから、ぎゅっと
目をつぶった。
そしてあたしは何も見えないなか、
「はっ、離れてください!」
と必死に訴える。
