ヒトメボレ




「さっきの消毒!

もう他の男に抱きついちゃだめだよ。

約束!」




抱き合ってることでよく見えるようになった耳はとっても赤くて。



こくんとうなずくと彼はより一層私をぎゅっと抱きしめた。




「じゃあ悠馬くんも約束して?」



「何を?」



「私をずっと離さないで幸せにするって!」



「喜んで!」




幸せいっぱいの私は、

これがあの事の前兆を表していたなんて思いもしなかった。