「キスまで見ちゃいました」 僕も見た。 だからさ、僕目の前にあるチャンス手放してまで幸せになってほしい、だなんて優しくないからできないよ。 「希依ちゃん」 希依ちゃんに寄って名前を呼ぶと顔をこっちに向けた。 その一瞬に柔らかい唇に触れた。 「ん…」 「すぎや、ま…くん」 「好きだよ、希依ちゃんのこと」 大きく目を見開いて一瞬で真っ赤になった。 「……考えといてね」 そのままフリーズする希依ちゃんを置いて社内に戻った。