side 希依
ドンッと音がして机がすこし跳ねた。
「永澤サン」
「え………や、矢野くん」
恐る恐る顔を上げればすごく怖い笑顔を浮かべた矢野くんが私を見下していた。
な、なんかしたかな?私。
すごい機嫌悪いんだけど。
「矢野だっけな、」
すると隣で座っていた杉山くんが席を立って矢野くんと向かい合った。
「よろしくな」
ニカッと笑うとさっき以上に恐ろしい冷たい顔を杉山くんに向けた。
「よろしくお願いいたします」
いやぁ…それはもう隠す意味ないんじゃないかってくらい、ね…?
「永澤サン、ちょっと来てくれますか?」
「え」
素な声が出てしまい、口を塞いでも時すでに遅し。
「へぇ…抱き締められただけで顔真っ赤に…」
「ばかぁっ!行くから!」
私が真っ赤になりながら叫ぶと満足そうに笑った。
性格悪いよ、この人。
