「とりあえず、屋上行こっか」


「はい」


屋上では、何回か美花とお弁当を食べたことがある。



ガチャッという音と共に心地よい風が体にあたる。


「以外と風あるね」


「はい」


「同い年だし同じクラスだし、敬語じゃなくていいよ」


「…わかった」


風が気持ち良くて、つい深呼吸をする。


チラッと彼の方を見ると2つの携帯をいじっている。


へぇー、携帯2つも持ってるんだ。


と思い、よく見てみると


「ってそれ私の携帯!」


左手には彼の携帯と思われるシンプルな黒いスマホ、


右手には私のお気に入り、自家製オリジナルデコレーションカバーが付けてあるスマホが
↑今、命名

握られていた。