購入した苺ミルクをストローで飲みながら、教室へ戻るために


階段を降りようとすると、


ズルッ



「わ、わぁ!」



階段を踏み外し、思わず手に持っていた苺ミルクのパックを握りつぶしてしまう。


ストローが飛び出し、続いて苺ミルクも飛び出す。


ベシャッ

「うぁ!冷たっ」


そんな男子の声が聞こえ、苺ミルクが降ってくると共に


ふわっと誰かに抱きとめられる。


恐る恐る顔を上げると、そこには


「だ、大丈夫?」


「い、イケメン!」


濡れた赤髪のイケメンさんがいた。


「へ?」


「あっ!すっ、すいましぇん!」


やっちまった。思いっきり噛んでしまった。