彼は私の目の前に立つ。 後ろの壁に肘をつき、グッと私と彼の距離が近くなった。 苺の香りが強くなる。 気づいた時にはもう彼の顔は目の前にある。 唇に柔らかいものがあたる。 ファーストキスだ。 息が苦しくなり空気を求めて少し唇を開けるとスルッとしたが入ってきた。 「ふ…ぁん」 涙目になりらがら必死に抵抗しようとするが いつの間にか両手首はネクタイで縛られ、足には力が入らない。 やっと唇が離れたと思うと 「…その顔ヤバイ」 そう言って彼は教室を出た。 その時の苺の香りは今でも忘れない。