あたしのことを想ってくれた言葉が嬉しい。



「優喜、ありがとう」


「ううん……そっかー、だから美喜は真面目だったんだ」


「?」



 どういうことだろ?



「なんか、怖がってるみたいだったから。確かに、傷は癒えないもんだけど、俺には遠慮すんなよ」


「俺は、仲間だよ?美喜が不満に思うことや言いたいこと、ワガママでいいからさ、俺に隠さずに話してな?」


「……うん」


「前、言ったろ?仲良くしようねって。遠慮ばっかされたら、仲良くなれないじゃん」




 温かい腕の中。


 ただ、どうしようもない気持ちがあたしを包む。


 仲間なんて、よく分からない。


 でも、これが仲間と言うのなら、あたしは仲間と言う言葉が好き。


 ありがとう、優喜。



 今しか出来ないことはない。


 確かに、今しなくちゃいけないことはあるけれど。


 20、30、40、50……お婆ちゃんになっても青春は出来るはず。



「あたし、部活に入るよ」