青春、始めます!





 みんなにとったら不思議な沈黙を破って、明るく言うマミコちゃん。



「ああ、いいよ!」


「じゃあさ、七人集まったじゃん!」


「……いや、美喜がまだいいって言ってない」



 優喜はあたしを心配そうに見つめる。




 でも、言えないよ。


 嫌なんて、無理なんて言えないよ。



 あたし、あたしっ……





 いじめられたんだよ?




 頭ではね?分かってるの。

 そんなことしないって。


 でもね、体が拒否してるの。



 あの頃のトラウマが、阻止してるの………


「美喜?嫌なら嫌でいいんだよ」


「……」


「だから……言って?」



 言えない……


 あたしは、臆病だ。



「え、おい!美喜!」




 気づけばあたしは、教室を出て、走ってしまっていた。