青春、始めます!






 マミコちゃんはあたしを軽く押して、前に出させた。



「え、誰?この可愛い子!」



 一瞬にして笑顔になってあたしをみるさっくーという人。



 か、可愛い……


 恥ずかしいけど、ちょっと嬉しい。




「もー、同クラの美喜ちゃんじゃん!双子でしょ?あんたら」


「え、だから違う!」


 あたしはマミコちゃんに言う。



「なんで双子になんの?」



 さっくーも驚いているみたい。



「まあまあ、お金貸してよ」


「え、マミコちゃん……だから、知らない人にお金とか借りられないし……」


「だったら、今から知り合い!いいでしょ?」



 そういう問題じゃないんだけど……



「あー、えーと美喜ちゃんだっけ?君なら可愛いし、いいよ」



 戸惑うあたしに笑顔でOKを出したさっくー。


「え、悪いし……」


「ほい、千円」