「……いや、ダメだよ!そんなの出来ない」


「いいじゃん、双子なんだから」


「双子じゃないし!」


「さ、行くよ!」


「え、ちょ、まっ」




 強引に手を引かれて行ったのは、教室のど真ん中。


 目立ちそうな男の子の集団。




 本当に、苦手だ……




「さっくー?あ、いた」



 なのに、なんでマミコちゃんはこんなにも堂々としてるのだろう?




「なんだよ、小西」



 立ち上がってこっちに来たのは……茶髪の男の子。


 や、ヤンキー?


 そう勘違いか本当か分からないけど、思ってしまうほどの派手さ。




「金、かーして」


「なんで?」


「食堂行きたいけどなくてさー」


「はあ?お前、弁当ないのかよ」


「いや、うちじゃなくてこの子」