〜優羽side〜

「滝本くん、おはよぉ〜」

そう言って猫なで声で許可なく
腕を絡めてくる女。

必死に胸を強調してるのが笑える。

うぜぇ... その猫なで声に寒気さえ覚える。
でも俺は、にっこり笑って
それとなく腕を外して挨拶をする。

そうすればめんどくさいことに
巻き込まれなくてすむ。

そう思いながら教室に入る。
すると、
「おっはよーう、優羽!
今日も爽やかさが輝いてるね〜。
優羽のキャラに似合わねーけど」

そう無邪気に笑って
ハイテンションなめんどくさいやつが
三浦樹(みうらいつき)


「はよ。俺だって朝からこんなのごめんだよ。てか、テンション高い、うざい」


樹と話してると、どこからか
鋭い視線を感じる。
なんだ...?

少し周りを見渡すと、鋭く俺を
睨んでる女が1人いた。

...なんで睨んでんだ?
まさか俺じゃない?と思ったが
明らかに俺を見ている。

あぁ。気づいてんのか、俺の裏の顔を。

面白くなりそうじゃん。

「へぇ...あいつ面白そう」