大好きなあの人は生徒会長♡

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足取りが重い中、
学校へと向かう距離はだいぶ長く感じられる。







ーグイッ




「千乃。ちょっとおいで」


夢羽の、少しばかり棘のある言い方にドキッとする。




ーーー




ーバチンッ




夢羽によって叩かれた私の頬。

ヒリヒリと痛む頬を私は手で押える。









「そんな痛み、どーってことないでしょ...?

片瀬くんが胸に感じてる痛みは
それよりも痛いって言ってんの!」







この痛みよりも...痛い?







「千乃なりに、判断したってことわかってる。
でもね。片瀬くんを助ける方法を間違ってる。

片瀬くんは千乃が話せばきっと分かってくれたよ。

助けてくれたよ!

千乃にとって片瀬くんの存在ってさ。
相談もできないただの彼氏?

そうじゃないでしょ?
そうじゃないなら、なんで相談しないの?

迷惑だからとか思ってんの!?
言わないほうがよっぽど迷惑!

意味わからずわかれ告げられてさ。

何回もそんな目に合わされてる片瀬くんの
気持ちも考えなよ!」










ここまで言われるまで気づかない私は。

彼に何ができたというのだろう。