そのときは結構静かめの子かと思った。
...けどそれが間違いで。
転校して一週間もたたないうちに
彼女はクラスの人気者となった。
クラスでも別に目立たない僕とは
対照的な存在だった。
「ねえねえー、日向。」
「ん?」
つけまつげをバサバサなくらいつけた
女子が彼女に声をかけた。
「合コン行こうよ、日向全然いかないじゃん。」
「たしかにー、日向って合コン行かないよね。」
「ねー行こうよ。日向ぁ。」
甘えた声でいう女子に対して
彼女は苦笑しながら
「ごめん。私、そういうのはいいんだ。」
そういった。
