当然、それは彼女の休息も意味する。

だが、このときには既に彼女は選ばれてしまっていたのだ。


小さな我儘の大きな人柱に……。




眠りに着いたはずの彼女は不思議とはっきりと意識があった。

「君がいい」

クリアに聞こえるその声。

夢だと自覚しながらも反射的にきえかいしてしまう。


「誰だ⁉︎」

「勇ましいね。僕のアリスにぴったりだ」

「アリス……?何のことだ!」

「すぐに分かるよ」


不気味な笑い声とともに視界に色がつく。



ここから彼女の全てが壊れ始めた。