花辻の子も天辻の人もみんな上手だった。 だけど 1人 目も耳も心も… 全部惹きつける人がいた。 天辻の最後に弾いた人…。 「香川竜也。 ショパンの英雄ポロネーズ弾きます。」 それだけ言って弾き出した彼は見た目も、もの凄く綺麗な顔立ちで ピアノは別格だった。 こんな音聴いたことない!! 心が騒ぐ。 あたしはすぐ 彼に惹かれていく自分に気づいた。